小山内 裕

なぜか尊敬してしまう毎朝同じ時間に同じ場所で見かけるあの人

今日も、同じ時間に、同じ場所で、何か作業をする人を見かけた。
そのとき、尊敬の念が湧いた。
なぜだろうか。

いつかも、毎朝立て続けに、会社に行く途中の店舗の前で、同じコト、例えば掃除や棚の上の商品の整理をしている人を見かけたことがある。
そのときにも、どわっと尊敬の念が湧いた。
なぜだったのだろうか。

でも、毎日、同じことを同じやり方でしかしない人には、そうは思わない。
なぜだろうか。

考えてみた。

日々の仕事は、決まりきってやるべきルーチンワークと、工夫を凝らしながら挑戦していくクリエイティブワークに大別できると思う。
そして、クリエイティブワークは、ルーチンワークの繰り返しの上に成り立つ、というのが私の考え。
暗黙知が形式知から生まれるという理論からも説明できる。

ルーチンワークを疎かにする人に、クリエイティブワークは絶対に務まらない。
だから、ルーチンワークが正しくできない人には、クリエイティブワークによる成果は見込めない。
それは、私個人の経験ではあるが裏付けている。

つまり、
ルーチンワークがキチッとできる人は、クリエイティブワークで成果を出せるポテンシャルが非常に高い、と感じるのであろう。

もう1つ付け加えるなら、ルーチンワークであっぷあっぷな人は言わずもがな、だが、クリエイティブワークどころではない。

ということで結論。

余裕の顔で、ルーチンワークをキッチリこなしている人を見ると、「きっとクリエイティブワークでも成果を出しているんだろう」と勝手に思い込み、尊敬の念が湧くんですね、私。

情報開示がローコスト、ハイパフォーマンスにつながる

「アビバが退職強要」元社員主張…入社後3か月
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090813-00000066-yom-soci

いずれにしてもどこか問題がある。
入社後3ヶ月で辞める人が全体の50%もいるんだから。

いろいろな会社があっていいと思うけど、厳しい会社なら、採用する前にそのことをしっかりと伝えておくべき。
「入社後1年間の研修は厳しいよー」と。

さもないと、教育に要した時間やお金が無駄になるだけでない。
採用すべきだった人を失うわけだし、機会損失は計り知れないものになる。

反面、厳しいのを覚悟で入ってきた人たちは期待できる。
きっと、それなりの成果が見込める。

しかし、もし、本当に退職を強要したとすれば、アンフェアな会社と言わざるを得ない。
辞めちゃった人は次を早く見つけて再出発することを願う。

ギャンブルを知らない国民

現、大阪商業大学学長である、谷岡一郎著『 カジノが日本にできるとき―「大人社会」の経済学 (PHP新書) 』より
まえがきの中でこう述べている。
「「カジノ」という言葉に嫌悪感を持つ先進国は、日本だけではないか」
「もし日本においてカジノ合法化が俎上に上ったら、最初から拒絶反応を示すグループや党があると思うが、議論もせずに、相手の主張も聞かずに、ヒステリックに「ダメなものはダメ」と言うのはいただけない。」

私は、多くの日本人はギャンブルに対する免疫が非常に低いと思う。

どうしてそう思うかというと、そもそも、ギャンブルとは何か、が理解されていない。
外(諸外国)でのギャンブル事情もよく知らない。
だから、間違った姿勢でギャンブルに挑んでしまう。

日本では、ギャンブルはそれ自体は悪ではない。
「日本では」と前置きしたのは、イスラムなど宗教で禁止されている国も有るからだ。

それなのに、
ギャンブルで多額の借金をしてしまう人、
ギャンブルに熱を入れすぎて家庭が崩壊してしまった人、
そして、それらを見て「だからギャンブルはダメなんだ」という人たちがいる。

この人たちは皆、ギャンブルを理解していない、と思う。

ただ、その前掲の著書は2002年に書かれたものだが、それから見たらカジノ議論は随分深まってきたと思う。

救命病棟24時 人気の理由はリーダーシップ

やっぱり、リーダーシップモノは高視聴率の定番じゃないですかねぇ?
それは「のだめカンタービレ」の人気の秘訣と共通する (詳しくは、「おもしろさを組織論で解説すると、 」)。

見所の1つは、進藤先生(江口洋介)のフィールド(現場)型リーダーシップ。
2つめは、フィールド型リーダーシップとコンフリクトする澤井先生(ユースケ・サンタマリア)のマネージャ(管理)型リーダーシップ。
3つめ。今日それが明確に現れた。創発型リーダーシップ。

具体的に1つ1つ見ていきたいがその前に、リーダーシップの定義を明確にしておきたい。
リーダーシップとは「他人に影響を及ぼし、望ましい行動をおこさせること」である。
そして数多くのリーダーシップ研究から、素晴らしいリーダーシップの行動の要素として、不変の2軸がある。
それは、成果重視の行動と人間関係重視の行動である。これら2つのバランスを上手に取ることがリーダーに求められる。

これまでの周囲の進藤先生に対する評価は、成果重視の完璧主義。仕事上では少しのミスも許さない。
しかし、小島楓(松嶋菜々子)や山城紗江子(木村多江)の評価は、それだけではない。人間関係のメンテナンスが上手なことも知っている。
まさに、リーダーが取るべき2つの行動が見られるわけだ。
上司として一緒に働くのは確かにキツイと思うが、成長の機会、得られる満足感はこの上ないだろう。

さらにここに、救急医療の根本的解決を目指すマネージャーが登場する。マネージャーとして当然といえる、組織を守ることに努力し時間を費やしている。
めずらしいことではないが、外部から見た場合、当該組織がどれほどの努力をして成果を出しているのかわからない。だから、身を削りながら出している成果も当然と思われ、それが標準となってしまう。もっと貢献しようとリスクをとるまではいいが失敗したときには、標準未満のパフォーマンスと判断されてしまう。
そんなことになってはモチベーションが下がるし、組織自体の存在意義さえ薄れてしまいかねない。
だから、澤井先生は、過大な努力でチームを引っ張ろうとする進藤先生にブレーキをかけようと躍起になるわけである。

さて、今日の回で見られた新しい動き、創発型リーダーシップ、といえないだろうか。
進藤先生の厳しさに嫌気がさして救命医療チームを離れた眼科医の丹原先生。初めて進藤先生の人間味ある言動に触れ、そのリーダーシップにフォローする決心をする。
ちょうどそのとき、正にフィールドとマネージャーが、救命すべき患者の受け入れ人数についてコンフリクトしていた。コンフリクトの原因である人員不足を補うべく、丹原先生が戻ってくる。
「私も救急医療の医者だ」という丹原先生の言葉に現場は高揚し、マネージャーである澤井先生も含め、直面する課題-患者の命を助けること-に一丸となって取り組む姿が見られた。

ここでは誰かの明確なリーダーシップがあったわけではない。進藤先生は「5人全員の患者を受け入れたい」とし、澤井先生は「3人が限度だ」といい、丹原先生は「私もチームの一員だ」といい、小島先生が救急隊員に「5人全員を受け入れます」といっただけである。進藤先生もきっと、さっとスーツから白衣に着替えた澤井先生に何らかの影響を受けたに違いない。
ここで見ている側として、とっても気持ちのいい理由は、誰も指示していないし、先頭に立った人もいないのに、みんなが同時並行的に、それぞれに触発され率先した行動(リーダーシップ)を発揮した姿を目の当たりにしたからではないだろうか。