東京都の市区町村別 人口1万人あたりの新型コロナ感染者数の推移について、上位グループを抜き出しました。
3月下旬は六本木のある港区と銀座のある中央区が人口1万人あたり1人以上でダントツで多い状況でした。
それが6月下旬には新宿がワーストで同20人、続く六本木が同14人となっています。
次に控えているのが渋谷 同9人、中野 同9人、池袋(豊島区) 同7人です。
なお、台東区は永寿総合病院で発生した院内感染で131人を除くと同3人となりますので、繁華街で感染が広がっているという状況ではないことが推測されます。
中央区は、4月7日の緊急事態宣言発出後3週間は惰性で伸び率は一定を保っていましたが、4月下旬からは同5~6人を維持していました。緊急事態宣言が5月25日に解除された4週間後には伸び率が少し高まりますが、6月下旬には同7人であり、かなり制御されていることが伺えます。
六本木は4月下旬から6月下旬まで同10人以上と多いものの増加率が抑えられており、これも引き続き制御されていることがわかります。
しかし、新宿については他とは全く異なる動きを見せています。
緊急事態宣言が解除されると、押さえつけられていたバネがはじかれたように急増しています。
3月末は同0.6人だったのが、4月下旬には同9人、5月下旬には同12人、6月下旬には20人と毎月3割以上増えています。
ゴールデンウイークまでは六本木と似た動きでしたが、6月には新型コロナを押さえつけている六本木を抜きさり、六本木の倍の感染者数になろうとしています。
新宿では、ホストクラブでのクラスタ感染だけではなく、積極的にPCR検査を受けさせたことも大きな要因と考えれば、自然増の部分はこれよりも当然少なくなります。
なお、6月に東京都が行った抗体検査では約0.1%が抗体を持っていたということですから、1万人あたり10人ということになります。
続いて要注意は、中野です。ゴールデンウイーク中に感染者数の発生が抑制されているだけで、基本的には常に一定の割合で増加を続けています。
3月下旬に同0.5人でしたが、1カ月ごとに見ると、同5人、7人、9人と2~3割のペースで増加しています。
渋谷、池袋が続いて要注意でしょうか。それぞれ、同9人と7人となっています。
渋谷は少し増加が抑えられていますが、池袋がここ最近増加率が高くなってきています。