前回「今話題のインドアゴルフの内側~ラウンジレンジ麻布十番」の続きです。
前回はラウンジレンジ麻布十番に行き、ダンロップ ゴルフ シミュレーター SDRの練習モードを使って、さまざまなデータを採取し、ゴルフのスキルアップに活用する話でした。
今回もデータアナリシス的なゴルフ練習にトライしてみたいと思います。
ゴルフクラブの振り幅とボールの飛距離
距離が短ければ感覚的に得られる情報から感覚に頼ってボールを正確に打てる可能性が高いですが、距離が長くなればその正確性、というかブレが大きくなっていきます。
また、短いパットでも急な斜面だと曲がりが大きくなり、ラインを読むのが難しくなります。
そこで私は変数を使って、数学的にボールを打つことを試したいと思いました。
パッティングでのボールの転がり式
パターの距離はこの式で表せると思います。
ボールからカップまでの距離をxとした場合、方向が合っていれば距離xを打てばカップに入ります。
x=(w×s)×g×r
x:ボールが転がる距離
w: クラブの振り幅
s:クラブがボールにぶつかるときの強さ
g:グリーンコンディション。グリーンの速さ、上り/下り、芝目が強い/弱いといったもの
r:ボール回転量。主にボールを打った直後にクラブヘッドを止めるか止めないか、パターヘッドのどの部分で打つかといったことが関係する
毎回安定したパター距離を出すためには、wを除いた変数がすべて毎回同じであれば、wのコントロールのみで思い通りの距離を出せることになります。
そこでラウンジレンジ麻布十番のゴルフシミュレーター ダンロップ SDRを使ってパター練習を行いたいと思います。
シミュレーターSDRを使ったパッティング距離計測
練習モードの中に「パター練習」があります。
私が行くゴルフ場のグリーンの速さはだいたい9フィート代なので、ゴルフ シミュレーター SDRで「9.5 ft」に設定します。
話しをシンプルにするため、今回は直線を打つ練習をしたいと思いますので、カップの位置は「ストレート」にします。
なお、カップの位置は「ストレート」以外に、左右半カップから1クラブまで18種類もあります。
打つボールを起点(0個目)として、ボールを等間隔に7、8個並べます。これはパターの振り幅の確認に使います。今回は振り幅をボールで計測しましたが、使っているパターヘッドを使った方がより簡単でしょう。
何度か1個目のボールまでテイクバックしてボールを打ちます。これで何ヤード転がったか確認します。
次に3個目のボールまでパターをテイクバックして、ボールを打ちます。これもまた何ヤード転がったか確認します。
同様に、6個目のボール、9個目のボール・・・と続けます。
結果、1個目3ヤード、2個目6ヤード、3個目9ヤード、4個目12ヤード、5個目15ヤード、6個目18ヤードとちょうど3ヤードずつになりました。
次にグリーンスピードを速くして、10.5フィートで試してみました。短い距離ではそれほど違いは見られませんでしたが、長い距離10ヤードを超えると1割程度距離が延びるかな、という感じでした。
アプローチでの飛距離の式
アプローチの場合も、基本的にはパッティングでのボールの転がりと似た式で表せると思いますが、パターとの大きな違いはボールを上にあげるため、キャリーと転がりを分けて計算する必要があることです。
ここで式を考えるのは面倒なので、単純にクラブの振り幅毎のキャリーと転がりを見たいと思います。
また、ボールを上げる角度を変えてどの程度違いがあるのか確認したいと思います。
ゴルフ シミュレーター SDRで練習モードから「アイアン練習」を選び、設定距離とグリーンの速さを設定します。
グリーンの速さは先ほど同様「9.5 ft」とします。
実は後で気づいたのですが、設定距離の単位がメートルなので注意です。1メートルは1.1ヤードです。なんか少し足りないな、と思いながら1割程度大きくクラブを振って合わせてしまいました。
私は、10ヤードから10ヤード刻みで60ヤードまで試したかったのですが、最短が20メートル(22ヤード)です。
体を少し開き、左足体重にして計測します。
20ヤードから60ヤードのアプローチを試した結果、だいたい5ヤードから7ヤードくらいの転がりがありました。ゴルフ場でプレーする場合、10ヤードくらい転がっているイメージでしたが、平坦なグリーンならそのくらいなのでしょう。
日本に多い受けグリーンならもっと短くなるでしょう。
データを取ってみてわかる新事実ですね。
次回はシミュレーションでゴルフ場をラウンドしたいと思います。
今話題のインドアゴルフの内側シリーズ