ビジネスにおけるタブーの話題といえば、宗教と歴史認識。
これらの2つは絶対に話題にしてはならない。万が一話題に触れてしまったときは、消化不良でも途中で「まぁまぁ、この辺にしておきましょう」と終わりにすることがスマートである。
特に、外国人との場合は、要注意である。
トコトン話してしまったりすると、両者の間に埋められない溝ができてしまう場合がある。
だが、これら2つの話題がどうしてタブーなのかわからない、という方も少なくないようだ。
そういう私も経験からこれを学んだのであって、当初はタブーだなんて思いもしなかった。
歴史認識についていえば、例えば、絶対に戦争の話は禁物である。
その理由をここで軽々しく書くことも不適切だと思うが、問題提起されているキーワードだけを羅列する。
南京虐殺の存否、従軍慰安婦の強制性、捕虜虐待の有無、侵略か否か、原爆の正当性、真珠湾攻撃・・・
日本の軍隊が行った国や地域は、朝鮮半島、中国、フィリピン、タイ、台湾、マレー半島、アメリカ、ロシアなど広域に及ぶ。
それらの土地で、当時植民地にしていた国の軍隊と衝突し、犠牲になった現地人もいる。
それぞれが間違っているにしても、正反対の認識を示す場合もあるから、ビジネスにおいては、この問題には見て見ぬ振りをするのである。
宗教について言えば、例えば、キリスト教は一神教である。だからキリスト以外には神はいないのである。
だからといって、他の宗教を認めていないわけではない。他の宗教にはそれぞれ信じる神がいることはわかっているし、認めてもいる。
だが、キリスト教を信じる人に、自分の信じる宗教の教えを展開したときに、相手を否定していると受け取られてしまう場合がある。
また、単にキリスト教とここで書いたが、カトリック、正教会、プロテスタントなどあるので、そういったことも念頭においておくこともポイントである。
さて、前置きはこの辺にして、最近話題の「普天間移設」。
これは日本人同士でうかつに話題にしてはならないものになりそうだ。
なぜ、鳩山首相らが結論を先送りしているのか、どうもその裏には次のような問題があるようだ。
・年間約2000億円の在日米軍駐留経費負担 (思いやり予算)
・日米地位協定
・そもそも、なぜ日本に駐留させるのか。
普天間移設計画を見直すべきかどうか話題にすると、これらの問題が噴出し兼ねない。
それぞれに賛否両論があるだろう。
例えば、「日本は戦争を放棄した国、他国からの侵略を防ぐためにも必要。だか計画を見直す必要はない」と言う人。
「だからといって、日本に不利な地位協定は受け入れがたい。この際全て見直すべきだ」と考える人。
などなど、さまざまな見解があるかもしれない。
真剣に討論してしまうと結局、右と左に分かれての激論に為りかねない。
気をつけないと。。