Management

ウォークマンの健闘よりもジョブズ不在が要因か

携帯音楽機器の販売シェアで、ソニーのウォークマンがiPodを抜いたという。
ウォークマンが43%、iPodが42.1%。
ウォークマンがiPodを逆転 携帯音楽機器の販売シェア

確かな数字は知らなかったが、「落ち目のソニーと飛ぶ鳥も落とす勢いのアップル」というイメージで、ウォークマンのシェアがiPodのそれを超えるとは想像もしていなかっただけに驚いた!
2005年11月、アップルが初代iPod nanoを発売した直後に60%のシェアを獲得。
一方のウォークマンは10%程度だった。

2009年1月時点では2割以上の開きがあったというから、急進したのだろう。
ちょうどスティーブ・ジョブズ氏が療養休暇に入った時期からだ。

ソニーのシェア奪還の要因は、製品ラインナップを拡充したためと記事には書かれているが、
スティーブ・ジョブズ氏の不在が最も影響を与えたのではないだろうか。記事中にもそれが伺える。
やはりジョブズ氏なしのアップルは存在し得ないということだろうか。

創業者であるスティーブ・ジョブズ氏は、85年に自ら招聘したジョン・スカリー氏によって会長職以外の権限を剥奪された。その後、ジョブズ氏はNeXTやピクサーといった会社の立ち上げに関わる一方、アップルへの復帰をアプローチし、とうとう97年にNeXTがアップルに買収されるのに伴いアップルに復帰。00年にはCEOに就任した。
そして、iMacを開発し、低迷していたアップルを復活させている。
(http://it.nikkei.co.jp/business/column/katsuma_market.aspx?n=MMIT2n000001122008 )

ギャンブルを知らない国民

現、大阪商業大学学長である、谷岡一郎著『 カジノが日本にできるとき―「大人社会」の経済学 (PHP新書) 』より
まえがきの中でこう述べている。
「「カジノ」という言葉に嫌悪感を持つ先進国は、日本だけではないか」
「もし日本においてカジノ合法化が俎上に上ったら、最初から拒絶反応を示すグループや党があると思うが、議論もせずに、相手の主張も聞かずに、ヒステリックに「ダメなものはダメ」と言うのはいただけない。」

私は、多くの日本人はギャンブルに対する免疫が非常に低いと思う。

どうしてそう思うかというと、そもそも、ギャンブルとは何か、が理解されていない。
外(諸外国)でのギャンブル事情もよく知らない。
だから、間違った姿勢でギャンブルに挑んでしまう。

日本では、ギャンブルはそれ自体は悪ではない。
「日本では」と前置きしたのは、イスラムなど宗教で禁止されている国も有るからだ。

それなのに、
ギャンブルで多額の借金をしてしまう人、
ギャンブルに熱を入れすぎて家庭が崩壊してしまった人、
そして、それらを見て「だからギャンブルはダメなんだ」という人たちがいる。

この人たちは皆、ギャンブルを理解していない、と思う。

ただ、その前掲の著書は2002年に書かれたものだが、それから見たらカジノ議論は随分深まってきたと思う。

子どもであろうとも経営陣はリスクを取って

ある日の新聞に掲載されていた記事。

子どもたちの株式会社体験プログラム。
子どもたち4~5人のグループが、それぞれCEO、CFOなどの役割を持ち、事業企画を立案・提案する。
提案が受け入れられれば株式会社を設立し、親から1万円の資本金を、金融機関から1万円の融資を受け開業する。
準備段階を経て、実際に(限られた空間ではあるが)ビジネスを行う。
その結果から、分配あるいは返済するのであろう。
ここでフト気になったことがあった。
それは、この経営陣がリスクを取っているのかどうか、ということだ。
たとえば、借り入れに対する担保はどうなっているのだろうか。
経営陣がリスクをとっていないとすれば、昨今話題の崩壊してしまった資本主義の焼き直しに過ぎない。
人の金で事業を起こし、失敗したら「ハイ、さよなら」では困る。

恐らく、このプログラムを策定する段階で議論があったにちがいない。
何かしらの決断をするときに、夢を描く。
だが、その反面、失敗したときの悪夢もチラつく。
実際には、最悪の事態も想定し、リスクを管理しておくことがポイントだろうが、とにかく、夢とチラつく悪夢とのハザマで決断を下していく。

実際の中小企業の多くは、経営者自らもお金を出す。
だから、おこづかいを出すか、借り入れに対して担保を設定すべきだろう。
厳しいと思われる方もいると思うがこれが現実である。
もし、経営陣がリスクを取ったら、きっとこうなるだろう。
「うまくいけば報酬がもらえる」
「でも失敗すればおこづかいがなくなってしまう」
思い切ったことをするか、無難にまとめるか意見がわれる...

その結果、「借金は絶対ダメだ。特に金融機関から借りちゃダメだ。」という子どもが出現したら、ものすごーく役立つプログラムになると思う。

SOYJOYのCM

お昼におなかがすいてソバ屋に入った。
注文をして待っている間、SOYJOYのCMが流れていた。

大豆をテーマにアボリジニがどうの、と、エコや健康志向を感じさせるCMだった。
おなかがすいているにもかかわらず、CMを見た後、まったくその商品を食べたいとは思えなかった。
http://www.youtube.com/watch?v=NfLws1lIjsA

なぜだろう?

そもそも健康志向の食品って、おなかがすいたから食べるというものではない。
エコかどうかといえば、エコではない。食べなくてもいいけど食べたほうがいい、というものが健康志向の食品だ。
だから、おなかの負担にならない、少量のものが多い。

しかし、SOYJOYはおなかがすいたから食べる。もう、最低限のレベルを満たすためであり、無駄がない。
だからエコかどうかといえば、エコである。ムダ食いしていないから。

だから、「おなかがすいたらスニッカーズ!」というCMはもっともエコといえる。

それでいいのに、結果的にSOYJOYはエコじゃないCMを作ったがために、食べたいと思われなくなってしまうんじゃないかと思うのは私だけであろうか。