任せることのできない管理職、結局時間があるから

権限を与えたら、それに対し全責任を持たせるのと同時に、信頼して任せることが大切だ。
なぜって、まず何よりやる気になるじゃないですか。

「後はお前に任せた、お前が決めろ」

と言われたら、
俄然やる気になる。自分のため、組織のため、最良の結果を出そうと最善を尽くす。
後で、良かった点、悪かった点を反省し、次につなげることで成長する。
重圧を乗り越えた経験が自信につながる。

それだけじゃない。
任せた方も仕事量が減り、別の領域に進出できる。
周囲の人たちも、上へ引っ張られる。
しかし、しかしである。

「任せた」と言いながら、意思決定が自分の意向に沿わないと認めない。
「そんなのダメだ。こうしろ。」と指示する(アドバイスじゃなく)。
出来上がったものを手直ししてしまう。
他の人にやらせてしまう。
「俺がやる」と言い出す。
...無責任な行動です。

いったん任せたんなら、要件を満たしている限り、任せとおすのが人としての筋でしょう。
結局、任せられない人が少なくない。
これが続けば、やる気は失せ、成長は見込めず、自分は「忙しい、忙しい」と言い、次の一手が後手に回る。
スカイマークの機長(派遣)が風邪のため声が出せないCAの交代を求めたら、社長と会長が出てきて機長の方を交代させた。
社長と会長は暇なのかな?
機長の権限が明示されているんだから、任せるべきである。

機長は事故が発生したら、誘導するときに大声が出せないと安全が確保できないという理由でCAの交代を求めた。
特に、パイロットは、万が一のとき、自分だけが助かるという策はない。乗員も乗客も互いに命を委ねている側面もある。地上にいる人たちとは状況が違う。
なおさら、権限を尊重すべきだ。
権限を与える時に、もう1つ必要なのはチェック機能です。
要件(目標)を決めて、チェック(測定)する仕組みを持つことです。