2021年10月7日 木曜日 22時41分ごろ、千葉県北西部を震源とする地震が発生しました。
最大震度は5強、マグニチュード5.9で、ブックルックチーム 麻布オフィスのある東京都港区は震度4でした。
大きな地震でしたが、私の身の回りでは混乱はありませんでした。
地震の翌日、開設準備中である麻布オフィスでちょっとした事件が発生しました。
1つめは、購入した椅子やテーブルなどの搬入でエレベーターが使えなかった事。
2つめは、その困った話しで取材を受け代表の小山内裕がNHKニュースに登場したことです。
遡ること9月下旬、オフィス家具を購入することを決め、業者と搬入について交渉しました。
基本的には軒下渡し、つまり麻布オフィスが入居するビルの入り口に荷物を下ろすので「あとはご自身で運んでください」という。
1つか2つの家具ならよいですが、オフィスチェア12脚、ミーティングチェア6脚、ミーティングテーブル1台、パーティション数枚です。
私1人でオフィスの開設準備をしていましたから運ぶのは大変だなと思い、追加費用無しでオフィス内まで運んでもらえないかとお願いしました。
そうしましたら業者の方は「エレベーターがあるなら無料でやりますよ」ということでした。
もちろんエレーベーターがありますから、私も一緒に運ぶということで話が決まりました。
さて、10月8日 地震の翌朝、麻布オフィスに行くとエレベーターに貼り紙がしてあります。
「昨晩の地震の影響でエレベーター停止しています。・・・復旧まで階段のご利用をお願いいたします。」
なんと昨晩の地震でエレベーターが停止しており使えません。
実は地震発生直後から首都圏の何万台ものエレベーターが一斉停止したのです。
エレベーター管理会社は対応を急いでもエレベーターの数が多すぎて完全復旧の目途も立っていませんでした。
高層階を利用する人たちは階段での上り下りを余儀なくされていました。
せっかくオフィス家具業者と交渉して無料で室内まで運んでもらえるはずだったのに。。
間もなく大型トラックがやってきました。運転手に荷物の搬入について尋ねましたが、軒下渡しだということで大量の家具をビルの前に置いて帰ってしまいました。
荷物はビルの前の歩道まではみ出してしまっています。
途方に暮れていても仕方ありません。
階段を使って3階にあるオフィスまで運ぶことにし、まずは1脚10kg以上はあるだろう椅子を運んでみました。
オフィスは幸いにも3階だったので、何とか休まずに力が持続できる限界ギリギリのラインでした。
しかし、階段が狭く体を捻じりながら登らなければならず余分に体力が奪われます。
ざっと計算すると総重量300kg、25往復。75階まで荷物を持って登ることと同等です。
10分で1つの荷物を上げれば4時間程度で終わります。
とにかく頑張って椅子を3脚上げました。その時、予期せぬ助っ人がやってきました。
私が無料で室内まで運んでもらうようお願いしてあったので、オフィス家具業者で派遣を依頼していたのです。
その助っ人は腕の筋肉がTシャツからはみ出るほど筋肉隆々。
エレベーターを使える条件で搬入を依頼していましたので、その旨を説明すると「とにかく運ぶしかないでしょ」ということで文句1つ言わず黙々と私に代わって荷物を運んでくれました。
ミーティングテーブルが一番重く、恐らく30kgはありそうでしたが、それも助っ人1人で運びました。
非常に助かりました。最後にチップをはずんでお礼をしました。
エレベーターが使える前提で交渉し予定を立てたのに、まさか使えるはずのエレベーターが使えないとは。
結果、助っ人のお蔭で無事に家具の搬入を終えることができましたが、高層階だったら翌日まで家具を野ざらしにせざるを得なかったでしょう。
世の中はインフラが正常に動作する前提ですべてが計画されていますから、いろいろあるインフラの中で1つでも突然停止したら予定が狂ってしまいます。
その後、何とNHKの方が取材にやってきました。
エレベーターの貼り紙を見たときにツイッターに投稿したもの見たのでしょう。
荷物の搬入のいきさつと、エレーベーターの重要性と、都会の弱さを痛感した話をしました。
この取材がテレビに放映されるかどうかわからないということだったので、このことは誰にも話していなかったのですが、夕方くらいから私がテレビのニュースに出ていたと社員、親戚、お客様などあちこちから連絡をいただきました。
テレビの写真を撮って送ってもらったり、在宅勤務のため1年以上直接会っていない社員からは「お久しぶりの社長近影をニュースで見ることになるとは・・・。」とメッセージをもらったりしました。