小山内 裕

高効率なシステム-サンフランシスコにて

先日、出張でサンフランシスコに行ってきましたが、改めて日本と米国のシステムの違いを感じました。
それはお金にまつわる3つの話です。

米国は日本と比べると不便だというのが第一印象でしたが、よくよく考えると米国は合理的で無駄がない、大多数の人々にとって最も都合の良い状態だと、個人的に思い至りました。
そして、日本は部分最適に、米国は全体最適に価値を置いていることも次の事例からわかると思います。

■変更容易。メンテナンス不要(と思われる)電車の券売機
サンフランシスコ電車 BARTの券売機
サンフランシスコ国際空港から市街地まで電車「BART」で移動しましたが、初め券売機での切符の買い方が分からず戸惑いました。
画面とにらめっこしながら理解するまでに2、3分かかりました。ようやく使い方が分かった時には「なんて不親切な券売機なんだ」と思いましたが、よくよく考えると米国式は合理的なシステムなんですね。

サンフランシスコの鉄道(SF鉄道)では、券売機に運賃表の紙(A4サイズ)が貼られています。駅名がABC順に記載されているので、行き先の駅が見つけやすくなっています。

日本の鉄道(JP鉄道)では通常、券売機の上に掲げられた大きな路線図で運賃を確認しますが、行き先の駅を発駅から辿って探さなければなりません。土地勘があればそれほど問題になりませんが、そうでなければ発駅から右に行くのか左に行くのかすらわからず、さらに分岐すると見つけることが困難で右往左往することもあります。
また、大きな掲示板は、運賃改定の度に、変更と設置に時間と費用がかかります。この費用は利用者が負担しているのです。
SF鉄道では、A4の紙を交換するだけで済みます。

次に切符の購入ですが、SF鉄道もJP鉄道と同様に、例えば8.5ドルならば、「8.5」と入力し、10ドル紙幣を入れることで、券売機がおつりを計算してくれて1.5ドルが出てくることを想像しましたが、そうではありませんでした。
SF鉄道では、自分で計算しなければなりません。しかも引き算です。

サンフランシスコ電車 BARTの券売機の画面

サンフランシスコ電車 BARTの券売機の画面

 

1人分の運賃が8.5ドルの切符を4人分買う場合、次のように操作します。
まず、切符を買う枚数を選択します。次に、10ドル紙幣を4枚入れます(紙幣しか投入できないので)。1人分のお釣りは10引く8.5で1.5なので、「1ドル差し引く」ボタンを押し、「5セント差し引く」ボタンを押します。これで4人分の切符が買えます。
この「差し引く」の意味に戸惑いました。

・・・・先ほど、引き算をしなければならないと述べましたが、実は足し算をするのが米国では正しいのです。
お釣りをもらうのに、8.5から始まって、1を足して9.5、9.5に0.5を足して10と、心の中で呟きながらボタンを押すのです。

日本の人事は減算方式、米国は加算方式だと言われることもありますが、その表れがここにも出ているのでしょうか。
ちなみに、ブックルックチームは加算方式を取り入れています。チャレンジし続けることが私たちのゴーイングコンサーンにつながるからです。チャレンジして失敗してもマイナス評価はしません。変化を拒むことが一番怖いので。

■お買い物 1ドル未満は相互扶助
2つめの話は、ショップにおけるお店の人とお客の合理的なシステムを紹介します。
日本の買い物で、あと1円足りず、仕方なく千円札を出さなければならないようなことがあります。こんな時は1円だけだからまけてくれないかな、と期待しますが、ほとんどの場合まけてはくれません。

米国では1ドル未満ならまけてくれることがよくあるようです(私はまけてもらうことがよくあります)。お店側は、細かいお金を数えて出す手間を省く方に価値を置いているのかれません。

また、レジの横にコインが入れてあるお皿が置いてあって、そこから足りない分を補うことができます。これらはきっと、1セントとか1ダイムとか(1ドル紙幣も見たことがあります)をおいていくお客がいるので、成立しているシステムなんでしょう。

■空港では出国審査がない?
空港で日本を出国する際、セキュリティチェックの列に並び、それが終えると今度は出国審査の列に並びます。しかし、米国ではセキュリティチェックのみ、出国審査がありません。入国する者は厳しくチェックするが、出国する者には興味がないとばかりに。
確かに、合理的と言えば合理的。危険人物が入ってくるのは困るが、出て行くのは困らない。
それに、旅行者は長い行列で待たされることがなく、我慢しなくてもいいので両者にとって都合の良いシステムです。

■ついでに・・・
ITエンジニアは1日10時間、週休3日?らしいです。
これはどのくらいの企業が制度として導入しているのか、実際にどのくらいの人がその制度を利用しているのか、しっかりと裏が取れませんでした。しかし、出勤するのが週4日という可能性は高いと思います。

多くの企業が自宅でも会社と同じ仕事ができるようになっているでしょうし、4-day Work Weekのオプションを導入している企業もあります。Googleは自分のための20%ルールがあって5分の1の時間の使い方はまったくの自由です。さらに、paid leave、sick leave、Summer holidayなどを合わせたら、週休3日に見えるでしょう。

私が以前勤めていた米国企業がそうだったように、結果さえ出していれば時間の使い方は自由でした。満足度が高くやりがいも持てましたので、結果の出しやすいシステムでした。
実際、米国の企業が世界をリードするシステムを生み出している結果を見れば、効果も認められるでしょう。

どちらが良くて、どちらが悪いということはありませんが、生産性においては米国が日本を大きく引き離していることは間違いないと思います。

3つの経済活動における話しは氷山の一角でしょうから、学べるところは学びたいと思いました。

おかげさまで5周年

気が付けば、2016年5月11日で株式会社ブックルックチームは設立して丸5年になっていました。
改めて、お客様、チームメンバー、また、私たちを支えて下さった多くの方々に感謝を述べたいと思います。

お客様は、度々私たちを叱咤激励してくださり、ともに成長する機会を数多く与えてくださいました。
そのおかげで漸進的イノベーションを実現できました。振り返れば当初では考えられないほど成長しています。
例えば、システム開発にあたり、十分な確認をしたのに不具合があり、「これ以上はどうしようもない」と思ってしまうような状況でも、新たなヒントや気づきを与えていただきました。一緒にどうして不具合が発生してしまったのか、どうしたら防げたのかを1度ならず、2度、3度と考え話し合う機会をいただきました。

小山内と篠田の2人だけのチームでしたが、今ではパートナー含め40名超になりました。
仕事の依頼が増え、求人を出し続けていますが、人材不足が続いています。そんな中、よくぞブックルックチームを見つけてくれ、チームワークを発揮できる人材が集まったと感心します。起業間もないのに、これだけの仕事をいただき、これだけの人材が集まったのは調布の奇跡ではないかと思うほどです。
オフィスを調布に移転し、システム開発をするようになったのは2013年からですから、約3年でこれだけのチームになったことになります。

なぜ人材が集まったのか、いろいろ考えてみますと、まず、チームメンバーにとって調布の最大のメリットはワークライフバランスが実現しやすい事だと思います。
調布は新宿まで20分足らずで、家賃相場は案外安いです。そのため転職を機に引っ越したメンバーも多くおります。
通勤ラッシュでの時間と体力の浪費がないですし、嫌な思いをすることもありません。
飲み会などは終電を気にせずゆっくりできます。事前申請があれば会社が会の費用を全額負担します。そのためか、皆、好きなだけ食べて飲んで遅くまでゆっくりしてます。
昼休みに自宅に戻るメンバーもいます。子どもが夏休みなので、一緒に昼ご飯を食べたりしているようです。
会社としては、残業せずに仕事を終えることを推進しているため、仕事中は凝縮した時間となりますが、それが終わればすぐにリラックスタイムを過ごせます。

お客様がいらっしゃらなければ、今の私たちはありませんし、チームメンバーが集まらなかったらお客様からの信任を得ることもありませんでした。
今後も引き続き、「チームで世界に感動を」を果たしながら、お客様のご満足とメンバーの成長を実現してまいりたいと思います。

組織力強化のための組織デザイン

調布の桜がちょうど見ごろを迎えそうな4月1日、私たちブックルックチームは5月から始まる新事業年度に向けた新体制をスタートさせました。
組織デザインを見直した理由は、情報共有とリーダーシップ育成の仕組みを作るためです。

ブックルックチームのメンバーは前年同月比で2倍以上に増えました。お客様のニーズに応えるために毎月数名ずつ増員してきました。その結果、得意分野を持ったタレントが増えたことで総合力が高まりました。つまり、カバーできる面積が広がり、それぞれの分野での深さが増したのです。
しかし、新たな課題も生まれました。

それは、情報共有とリーダーシップの2つです。
ブックルックチームでは実行性とスピードを優先するために、システム開発はプロジェクトマネージャーを中心としたチームを構成し、デスクもコミュニケーションコストを削減するためにプロジェクト単位でまとめていました。
小さな開発プロジェクトが2~3の規模であれば、必然的にデスクも1島だけで済みますから、SECIモデルでいう暗黙知が共有され易いため、情報共有は意識しなくても自然となされていました。だから皆「聞かなくても知っている」という状態でした。

SECIモデルは、野中郁次郎先生らによる世界的にも広く知られたナレッジ マネジメントの1モデルです。情報とは、文書のように目に見えるものだけではなく、言葉にさえできないものもあります。そういった暗黙知について先行研究で認識はされていましたが、SECIモデルの素晴らしいところは、その暗黙知が形式知となり、また形を変え暗黙知となることが繰り返される様を見出したことです。

さて、大小10近くのチームになると、メンバー間のデスクの物理的な平均距離は長くなり、暗黙知から始まるナレッジの誕生と供給が細り、よって形式知も不足するという状態が目立つようになりました。
特に苦労したのはプログラミングを行う開発メンバーです。組織が小さいうちは、開発しながらでも情報が後ろから聞こえてくるため、SECIモデルに自動的に参加していたのですが、机が離れたことで、意識的にSECIモデルに参加しようとしなければ情報共有ができなくなくなりました。
簡単に言えば、ミーティングをわざわざセッティングしなければならなくなったのです。しかし、ミーティングでは暗黙知は削られ、形式知だけがやり取りされるため、いくら回を重ねてもSECIモデルは動き出しません。

課題の2つめは「リーダーシップ」です。
ブックルックチームでは、風通しを優先してフラットな組織形態をとっています。それに加えて前述のとおり、システム開発が終われば解散するという短期間のプロジェクト単位のチームでした。そのため、リーダーが生まれにくい環境でした。これは敢えてとった方法でもあります。
さらに、変化の速い環境ですから、ドキュメントはほとんど揃っていません。ドキュメントを作成しても、あっという間に変わってしまうからです。
そのため、各メンバーが持っている情報量は、会社の在籍期間に比例するようになります。
その状況でリーダーを決めるとなれば、会社の在籍期間の長いメンバーになるのが自然であり、またその後、リーダーに仕事が集中するため、情報量格差が広がる一方となります。
せっかく優秀な人材がブックルックチームにジョインしても、圧倒的に情報が不足する中で、総合的な判断を下すことは相当困難であり、リーダーを務めるにも限界がありました。
そこで、守備範囲をプロジェクト単位から職能単位にし、特定分野において集中的に職務を全うできるようにしたのです。

しばらくこの体制で改善を進め、効果を測定していきたいと思います。

システム開発・ITサービス ブックルックチームの看板が完成!

システム開発 ブックルックチーム 調布オフィスの看板

「システム開発・ITサービス booklook 株式会社ブックルックチーム」

調布市内の新しいオフィスに移転し、半年が経過しましたが、ようやく看板を掲げることができました。

看板は外に2枚あります。

システム開発 ブックルックチーム 調布オフィスの看板

あと5階のオフィス入り口にも「booklook」を貼りました。

ブックルックチーム 調布オフィスの入り口。ここでエンジニアがシステム開発を行っています。

ブックルックチーム 調布オフィスの入り口。ここでエンジニアがシステム開発を行っています。