小山内 裕

おかげさまで5周年

気が付けば、2016年5月11日で株式会社ブックルックチームは設立して丸5年になっていました。
改めて、お客様、チームメンバー、また、私たちを支えて下さった多くの方々に感謝を述べたいと思います。

お客様は、度々私たちを叱咤激励してくださり、ともに成長する機会を数多く与えてくださいました。
そのおかげで漸進的イノベーションを実現できました。振り返れば当初では考えられないほど成長しています。
例えば、システム開発にあたり、十分な確認をしたのに不具合があり、「これ以上はどうしようもない」と思ってしまうような状況でも、新たなヒントや気づきを与えていただきました。一緒にどうして不具合が発生してしまったのか、どうしたら防げたのかを1度ならず、2度、3度と考え話し合う機会をいただきました。

小山内と篠田の2人だけのチームでしたが、今ではパートナー含め40名超になりました。
仕事の依頼が増え、求人を出し続けていますが、人材不足が続いています。そんな中、よくぞブックルックチームを見つけてくれ、チームワークを発揮できる人材が集まったと感心します。起業間もないのに、これだけの仕事をいただき、これだけの人材が集まったのは調布の奇跡ではないかと思うほどです。
オフィスを調布に移転し、システム開発をするようになったのは2013年からですから、約3年でこれだけのチームになったことになります。

なぜ人材が集まったのか、いろいろ考えてみますと、まず、チームメンバーにとって調布の最大のメリットはワークライフバランスが実現しやすい事だと思います。
調布は新宿まで20分足らずで、家賃相場は案外安いです。そのため転職を機に引っ越したメンバーも多くおります。
通勤ラッシュでの時間と体力の浪費がないですし、嫌な思いをすることもありません。
飲み会などは終電を気にせずゆっくりできます。事前申請があれば会社が会の費用を全額負担します。そのためか、皆、好きなだけ食べて飲んで遅くまでゆっくりしてます。
昼休みに自宅に戻るメンバーもいます。子どもが夏休みなので、一緒に昼ご飯を食べたりしているようです。
会社としては、残業せずに仕事を終えることを推進しているため、仕事中は凝縮した時間となりますが、それが終わればすぐにリラックスタイムを過ごせます。

お客様がいらっしゃらなければ、今の私たちはありませんし、チームメンバーが集まらなかったらお客様からの信任を得ることもありませんでした。
今後も引き続き、「チームで世界に感動を」を果たしながら、お客様のご満足とメンバーの成長を実現してまいりたいと思います。

組織力強化のための組織デザイン

調布の桜がちょうど見ごろを迎えそうな4月1日、私たちブックルックチームは5月から始まる新事業年度に向けた新体制をスタートさせました。
組織デザインを見直した理由は、情報共有とリーダーシップ育成の仕組みを作るためです。

ブックルックチームのメンバーは前年同月比で2倍以上に増えました。お客様のニーズに応えるために毎月数名ずつ増員してきました。その結果、得意分野を持ったタレントが増えたことで総合力が高まりました。つまり、カバーできる面積が広がり、それぞれの分野での深さが増したのです。
しかし、新たな課題も生まれました。

それは、情報共有とリーダーシップの2つです。
ブックルックチームでは実行性とスピードを優先するために、システム開発はプロジェクトマネージャーを中心としたチームを構成し、デスクもコミュニケーションコストを削減するためにプロジェクト単位でまとめていました。
小さな開発プロジェクトが2~3の規模であれば、必然的にデスクも1島だけで済みますから、SECIモデルでいう暗黙知が共有され易いため、情報共有は意識しなくても自然となされていました。だから皆「聞かなくても知っている」という状態でした。

SECIモデルは、野中郁次郎先生らによる世界的にも広く知られたナレッジ マネジメントの1モデルです。情報とは、文書のように目に見えるものだけではなく、言葉にさえできないものもあります。そういった暗黙知について先行研究で認識はされていましたが、SECIモデルの素晴らしいところは、その暗黙知が形式知となり、また形を変え暗黙知となることが繰り返される様を見出したことです。

さて、大小10近くのチームになると、メンバー間のデスクの物理的な平均距離は長くなり、暗黙知から始まるナレッジの誕生と供給が細り、よって形式知も不足するという状態が目立つようになりました。
特に苦労したのはプログラミングを行う開発メンバーです。組織が小さいうちは、開発しながらでも情報が後ろから聞こえてくるため、SECIモデルに自動的に参加していたのですが、机が離れたことで、意識的にSECIモデルに参加しようとしなければ情報共有ができなくなくなりました。
簡単に言えば、ミーティングをわざわざセッティングしなければならなくなったのです。しかし、ミーティングでは暗黙知は削られ、形式知だけがやり取りされるため、いくら回を重ねてもSECIモデルは動き出しません。

課題の2つめは「リーダーシップ」です。
ブックルックチームでは、風通しを優先してフラットな組織形態をとっています。それに加えて前述のとおり、システム開発が終われば解散するという短期間のプロジェクト単位のチームでした。そのため、リーダーが生まれにくい環境でした。これは敢えてとった方法でもあります。
さらに、変化の速い環境ですから、ドキュメントはほとんど揃っていません。ドキュメントを作成しても、あっという間に変わってしまうからです。
そのため、各メンバーが持っている情報量は、会社の在籍期間に比例するようになります。
その状況でリーダーを決めるとなれば、会社の在籍期間の長いメンバーになるのが自然であり、またその後、リーダーに仕事が集中するため、情報量格差が広がる一方となります。
せっかく優秀な人材がブックルックチームにジョインしても、圧倒的に情報が不足する中で、総合的な判断を下すことは相当困難であり、リーダーを務めるにも限界がありました。
そこで、守備範囲をプロジェクト単位から職能単位にし、特定分野において集中的に職務を全うできるようにしたのです。

しばらくこの体制で改善を進め、効果を測定していきたいと思います。

システム開発・ITサービス ブックルックチームの看板が完成!

システム開発 ブックルックチーム 調布オフィスの看板

「システム開発・ITサービス booklook 株式会社ブックルックチーム」

調布市内の新しいオフィスに移転し、半年が経過しましたが、ようやく看板を掲げることができました。

看板は外に2枚あります。

システム開発 ブックルックチーム 調布オフィスの看板

あと5階のオフィス入り口にも「booklook」を貼りました。

ブックルックチーム 調布オフィスの入り口。ここでエンジニアがシステム開発を行っています。

ブックルックチーム 調布オフィスの入り口。ここでエンジニアがシステム開発を行っています。

経営の「経」はたて糸、ならば、よこ糸は?-リーダーシップの実行-

「経営」は「経を営む」と書くが、「経」とは仏教の教えであるお経とか、筋道とか、織物のたて糸といった意味である。
織物を織るときたて糸は動かない。だからたて糸を通した段階で織物の半分が決まることになる。しかし、言うまでもないが、織物はよこ糸が通らないと完成しない。
言い換えれば、会社の経営とはその活動における筋道をつけることであるが、それだけでは競争の激しい市場でゴーイングコンサーンは達成できない。縦横無尽に移動するよこ糸が必要なのである。ならば、このよこ糸は何であろうか。

藤沢武夫「経営に終わりはない」
私はよこ糸は「リーダーシップ」ではないかと思う。
今の時代、このリーダーシップが強く求められている、と思う。リーダー不在、いても名ばかりの組織は厳しい戦いを強いられることになるだろう。
ちなみに、マネージャー(管理者)とリーダーは違う。マネージャーはあくまで管理する者であり、計画と結果に責任を持つ。リーダーは先導者であり、実行部隊の隊長である。マネージャーが「明日の午前0時に、あの山の頂上に行け」と命じ、リーダーは部下を引き連れ山を登るが、どの道を通るか決め、予期しないできごとに対応する。リーダーにはたくさんの経験が必要だ。並大抵ではできないことである。部下はリーダーに命を預け、自分の仕事を全うする。そして組織は、予定通りに目的を達成するのである。
ブックルックチームはほぼ文鎮型の組織形態となっているが、それでもラインごとにチームが存在する。大きな会社でいえば、部や課である。
ブックルックチームではこのような名で呼んではいないが、開発1部、開発2部、サポート部、インフラ部、WEBマーケティング部、コンサルティング部といった形である。それぞれの組織には2~7名程度のメンバーがおり、それぞれにリーダーがいる。

このリーダーたちがまさにリーダーシップを発揮し、自分のチームや会社を飛び越え、関係する別の部署に協力を要請したり、助けたりしているときは驚くほど物事がスムーズに進む。それぞれのリーダーは、1つの組織、ブックルックチームの勝利のために活躍しているのである。
反対に、リーダーの動きが悪くなると、とたんに仕事の流れも悪くなる。この場合、リーダーがやりがちな失敗は正論や会社の方向性を盾に動こうとしないことである。「こうあるべきだ」「こうやるべきだ」「会社としてこうした方がよい」「これはあちらの仕事だ」「会社の方針が・・・」と。しかしこれは筋道の話であり、経営者の仕事である。よこ糸のリーダーがたてに動き始めているのである。結果、たて糸だけになり、よこ糸がないため、織物は完成しない
リーダーが自分のチーム、開発1部とか開発2部とかサポート部とか、のためだけに仕事をしようとすると、ブックルックチームは必ず敗北へ向かう。
リーダーから「この仕事、誰がやったらいいですかね?情報が何もありません」と聞かれたら「お前がやれ、お前がやるしかない」と私は言う。

そして、「ブックルックチームは実行することに価値を置いている。あいまいな状況でもゴールに向かって動ける能力が求められているんだ。しっかり結果を出せば評価してきたし、これからもそれは変わりない。」と。