成長への鍵 眠る力引き出す

「成長へ 眠る力引き出す」-これは、2010年1月1日 日経新聞朝刊の1面の見出しです。

高齢化社会については世界の先を行く日本。
社会保障が足かせとなり、衰退していくのかどうかの岐路に立っていることは間違いないでしょう。

追随する諸外国の手本となるか、反面教師となるか、注目が集まっています。

日本がここで飛躍するためには、働き手の多様性に期待したいですね。
特に、高齢者や出産後の女性など、優秀な人材が活用しきれていない面があります。

日経新聞では70歳を超えても元気な方々が紹介されていましたが、私の周りにもたくさんいらっしゃいます。
夜遅くに電車で片道1時間ほどかけて忘年会に参加された方、日帰りでスキーに行かれた方、などなど。
体も元気だし、頭の回転も早い。

しかしながら、現実問題として、高齢者の転職、ビジネスマッチングは困難をともなうようです。
実際、これまで当社の採用面接に来られた方々は、自分の仕事のやり方を変えることができませんでした。また、新しいことを始めることはできても、ビジネスのスピードについてこられないこともありました。
一方で、これまで自分が経験してきたやり方で同じ職務内容であれば、きっと力を存分に発揮するんだろうな、とは思いました。

と、すれば、会社で高齢者を抱え込むよりも、その人に合った仕事をアウトソースする方がお互い happy かもしれません。
具体的に、何をどういうやり方でやるのか、できるのか、description(職務明細)が書かれていれば、仕事を依頼する方にとって便利です。
また、成熟した技術が求められる場面でも活用できるでしょう。

同じく日経新聞に、5年で売上高が8.5倍の3億円に伸びた、定年後のシニアを派遣する会社が紹介されていて、納得しました。

個々人の人生において蓄積されたノウハウの上に新しいノウハウが乗っかるからこそ、発展があります。

皆がゼロからノウハウを積み上げようとすることの重要性は否定しませんが、無駄な時間がかかってしまうという一面があることは事実です。

うまく高齢者のノウハウを利用する方法を創り出すことが、日本の成長に欠かせない、と思います。