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laravel5.2 リクエストオブジェクトにコントローラでパラメータを追加する

3月になりました。まだまだ寒いですね。

 

意外とコントローラ→viewの記事が少なかったのでそういう系統を。

題名にある通り、コントローラでパラメータを付けたい!っていう場合です。

 

フォームにテキストボックス一つだけの単純なページで確認。

 

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ちなみに、リクエストオブジェクトがこうやってコントローラーのメソッドで引数として取得できるのはlaravelのサービスコンテナが自動的にインスタンスをとってきてくれるからなんです。

すごいですねー。

こういうhtmlでは、リクエストの結果を表示すると次のようになります。

Requestオブジェクトのallメソッドは、パラメータを全部取得します。

 

 

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テキストボックスのインプットだけちゃんと入ってますね。

ここに、ビュー(HTML)上にはないけどデフォルトの値を追加したい!って場合が今回の話。

 

で、先に答えを言うとRequest::merge(array $input)っていうメソッドがあるのでそれを使えば大丈夫です。

「addとかsetとかないですけどー」ってずっと探してました。

 

こんな感じです。

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「getとpostどっちに追加されるのよー」って思ったかもしれません。

その時のリクエストに応じて自動的にやってくれます。

 

laravel/framework/src/Illuminate/Http/Request.php

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素晴らしいですね。

ただ、merge という言葉の通り「上書き」されるので、そうされたくない時は存在チェックしてからmerge です。

 

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これでok。

laravel5.2 自作Facadeを作る

laravelを使っていれば自然と使うことになるFacade.

FacadeとはもともとデザインパターンのFacadeパターンが有名ですけど、「シンプルな使い方を提供する」って感じの意味で名付けてるんでしょうね。

APIみたいなイメージでしょうか。

 

そんなFacadeですがもちろん作れます。作ってみましょう。

テストなので文字列を出力する単純な機能だけです。

TestEchoHelper クラスという名前にします。Heplerっていう名前は特別必要ないです。TestEchoDesuyo クラスとかでも大丈夫です。

 

手順が少し複雑なので、先に説明しましょう。

  1. 実装したい機能を持つクラスを作る(TestEchoHelper クラス)
  2. TestEchoHelperクラスのインスタンス化方法を決める
  3. サービスプロバイダの機能を使って、手順2で指定した「インスタンス化の方法」をサービスコンテナの機能に登録する
  4. 3で指定したサービスプロバイダを実際に起動するときに実行するように登録する。起動時とはlaravelの起動時(リクエストがあった時など)である (config/app.php)
  5. 実際に使う窓口となるTestEchoFacadeクラスを作る
  6. TestEchoFacadeクラスを呼び出すときの別名を決める (config/app.php)
  7. 実際に呼び出して使う

長いですね。。。一つ一つやっていきましょう。

 

1  クラスの作成

クラスを作ります。場所はどこでもいいです。

どこでもいいって言われると逆に困るかもしれませんが、どこでも大丈夫です。好きな場所にしましょう。

今回はapp/Helpersっていうディレクトリを作って、そこに作ります。

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これで完了!

 

2 インスタンス化方法を決める

今回は普通にnew しましょう。つまり、new TestEchoHelper() です。まずは単純に。

 

3 インスタンス化方法を登録

少し複雑になってきます。Illuminate\Support\ServiceProviderクラスを継承したクラスを準備します。

今回用意するAppServiceProviderクラスはデフォルトで用意されてるサービスプロバイダーです。App\Providers\AppServiceProvider にありますね。

デフォルトでregisterメソッドとbootメソッド、2つのメソッドが用意されています。

registerメソッド→bootメソッドの順で自動で動きます。すごいですねー。

 

その前に、そもそも「サービスコンテナとは何か」?というと、

「クラスのインスタンス化方法を定めるもの」

と思って大丈夫です。laravelではバインドする、って言います。

今回の例で言えば、「TestEchoHepler クラスは new されてインスタンス化されますよー」って知らせてるわけですね。

 

で、サービスプロバイダっていうのはそのサービスコンテナに対してインスタンス化方法を登録する場所、みたいなイメージです。

ちなみにサービスコンテナの実体は \Illuminate\Contracts\Foundation\Application クラスのことです。

ServiceProviderクラスを継承すると、サービスプロバイダの中でサービスコンテナ(Applicationクラスのインスタンス)をプロパティ名 app として使えます。

下の画像でいうと$this->app ですね。

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このサービスコンテナのbindメソッドで、TestEchoHelperメソッドのインスタンス化方法を登録します。

1つ前の手順で決めたように、そのまま new  TestEchoHelper() としています。

 

第1引数のTestEchoってなんだ?と思ったかもしれません。

これはサービスコンテナから「俺はTestEchoを使う!」って呼び出したときに、TestEchoHelperクラスのインスタンス化方法が実行されるようにしています。

つまり、インスタンス化方法の名前を決めてるわけですね。

今回は「’TestEcho’っていうインスタンス化方法で、TestEchoHelperクラスはインスタンス化される」という登録をしました。

「そんな長く文字書くのイヤだ」って方は$this->app->bind(‘Te’, function()…)って書いても大丈夫です。

 

これで「TestEchoHeplerクラスを呼び出す方法をサービスコンテナに登録する」準備が整いました。

まだ準備なんですね。。。

 

4 「インスタンス化方法をサービスコンテナに登録するサービスプロバイダ」をlaravel起動時に呼び出すようにする。

呼び出そうとしているのはサービスプロバイダです。「サービスコンテナにインスタンス化方法を登録する処理を書くクラス」です。

落ち着いて順番に追っていきましょう。

 

登録する場所は config/app.php ファイルです。laravelを入れたなら一回は見たことある場所じゃないでしょうか?

ここのproviders配列内にクラス名を登録します。今回のAppServiceProviderはもう登録されていますね。

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ここに登録することで、laravel起動時にAppServiceProviderクラスのregisterメソッドとbootメソッド(あれば)が実行されます。

laravel起動時ってリクエスト時だけじゃないの?って思うかもしれませんが、シェルなどの実行時も動きます。

 

5 ファサードクラスを作る

やっとFacadeが出てきました。このFacadeクラスもどこにおいても大丈夫です。今回はapp/Facadesディレクトリを作ってそこに置きます。

このFacadeクラスでは何を書くかといえば、getFacadeAccesorメソッドで「サービスコンテナに登録されたインスタンス化方法の名前を返す」

ことだけです。もっと書いてもいいんでしょうけど。

 

今回は手順3(覚えてますか?)で、サービスコンテナによるTestEchoHelperクラスのインスタンス化方法を「TestEcho」っていう名前にしたので、

TestEchoを返します。これだけ!

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6 別名を決める

やっとここまで来ました。これもconfig/app.phpです。

見覚えがあるんじゃないでしょうか?

 

実際に呼び出すことになるのはTestEchoFacadeクラスです。なんといっても窓口ですから。

でもTestEchoFacade::って少し長いですね?なのでTestEcho::で呼び出せるようにします。

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手順3で「インスタンス化の方法」にもTestEchoと名付けてここでも同じ名前ですが、同じ名前にする必要性はありません。

ただ、同じにした方がわかりやすい気もします。

 

7 実際に使う

やっと使えます!

まずはコントローラーから。コントローラは名前空間App\Http\Controllers 配下にあるので、絶対パスで指定しましょう。

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やりました。↑は画像ですが白文字背景+黒文字だけなのでわかりにくくてすみません。

viewでも出してみましょう。

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そうですね。

 

こんな感じでカスタムヘルパーみたいなのを作れます。

参考になれば。

laravel 5.1~ DB::rawでもDB::connectionが必要

みなさんlaravel使ってますか?

query builderがかなり高機能で面白いですね。

 

ただかなり単純なことで時間を食ったので同じことでハマった人がいた時のために。

結論はタイトル通りですが。

 

問題はSELECTで関数を使った時です。こんな感じ。

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これで実行しようとすると「Database mysql1 is not configured.」みたいなエラーが。。。

何を言ってるんだね?と思ったわけです。

仕方ないのでconfig/database.phpを確認。

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そもそもなんで使ってるDB設定が「mysql1」なの?$connectionに書いてるよね?

って思ってたら、DBファサードはデフォルトのDB接続設定使うんだと思い出したわけです。

そしたら、このdatabase.phpのdefaultに「mysql1」ってありますね。

 

「rawメソッドでもconnection設定しなきゃダメなんだ」と気づきました。

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これでOKです。

rawだと文字列操作関数みたいなイメージだから失念してました。

laravel 5.1~ phpstormでクエリービルダーのauto completeを効かせる

phpstorm使ってますか?

phpをメインに開発してるなら今すぐ導入しましょう。

有料で年10000円くらいですが、使いやすさを考えると安すぎるくらいです。

 

そんなphpstormでlaravelのプロジェクトを作るときにお手軽にコード補完をする方法。

お手軽なのでモデル(Eloquent)周りの、さらにquery builder周りだけです。

「composerとかide-helperとかこわい」って人向けです。

 

まずはTestという名前のEloquentを作ります。使用テーブルはtest_table.

そしてTestControllerから「SELECT column1 FROM test_table;」を実行するというコードを書く。

 

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「そんなメソッドないよ」って言われてます。マジックメソッドですからね。

__callメソッドで指定しているものまでは補完してくれません。でも補完してほしいですね。

 

そんなときはModelクラスに直接PHPDocを追加です。

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ちゃんと補完されるようになりました。

「Modelクラスには、\Illuminate\Database\Query\Builderクラスを戻り値として返すselectっていうstaticメソッドありますよ」

って教えてあげたからですね。

参考までにこのクラスを作り出してるのは下のModelクラス内の__callマジックメソッドです。

(正確には、今回はTestクラスのstaticメソッド呼び出し(Test::select)してるので

  1. __callStaticが呼ばれて、自分自身のインスタンスのselectメソッドを呼ぶ
  2. __callが呼ばれて、newQueryメソッドで\Illuminate\Database\Query\Builderインスタンスが生成され、\Illuminate\Database\Query\Builderクラスのselectメソッドが呼ばれる

)

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これで怖いものなしですね。

もしかしてjoinの中でも補完したいとお思いかもしれません。

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そんな時も大丈夫。この$joinは何かといえば、\Illuminate\Database\Query\JoinClause クラスです。

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なので、関数内に…

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やりました。

なんだか長いんだよなーって気になる方にはこちら。

use Illuminate\Database\Query\JoinClause;をコントローラに追加して…

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スッキリしました。

これまた参考ですが、\Illuminate\Database\Query\JoinClosure クラスを返しているのはこちら。

 

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\Illuminate\Database\Query\Builderクラスのjoinメソッド内で、最初のif文の中でnewされてますね。

これがcall_user_func($one, $join);の2つめの引数として渡され、function($join)の引数になるわけです。

 

これでお手軽にコード補完ができました。