2008年 12月 の投稿一覧

夢ある起業家が集まる場所(1/2)

「かわさき起業家オーディション ビジネス・アイデアシーズ市場」で事業計画発表会に参加してきた。
私の当初の予測を超えて、夢があり、社会性に富み、楽しいものであった。何度も心が震える場面があった。

私は今回が初めてなので、毎回どのようなものなのかを知らないが、人づてに聞くと、今回はいつもよりも随分と良かったらしい。

私が取り上げたいアイデアが2つある。
1つ目は「自然滑空グライダー」。小林和夫さんによるもの。
はっきり言ってしまえば、紙を切って折っただけのものであり、誰もがすぐに真似ができる。
しかし!それを連続100枚飛ばす様を見てつい顔がほころんでしまう。
夫婦2人がそれぞれ物干し座をのようなモノを持って、高い位置からグライダー100枚を連続して飛ばすのである。
何が顔をほころばせるのか、主観的に分析した。
1) 奥さんと協同してグライダーを飛ばしている。夫婦の仲の良さ。
「こんなの何が楽しいのよ。」などと言う非協力的な奥さんもいそうだがそうではない。
2) 手作りの感。
物干し竿のようなモノの手作り感が何ともいえない。
3) 100枚のグライダーが飛ぶ姿はだいたい予想通りの結果である。
だから、グライダーよりもそれを飛ばしている夫婦の姿に目が行ってしまう。

以上のように、グライダーではなく、それを一所懸命やっている夫婦の姿が顔をほころばせるのである。
これが非常に重要なのである。
そこに将来の自分を見るのである。こうありたいというような夫婦像。
小林さんには申し訳ないが、一見するくだらないようなことを夫婦そろって一所懸命にやれることほど幸せなことはない。実際にそれができる夫婦はどのくらいいるのであろうか。

私はその姿に感動した。妻と年を取って、人前で、しかも起業家オーディションで紙飛行機を飛ばすなんて素敵じゃないですか。

さて、私なりにビジネスの実現性を考えてみた。
1) ジャンボグライダーに挑戦!企画。
スポンサーを見つけ、河川敷で大掛かりにジャンボグライダー(5~10mのもの)を飛ばしてみる。
見るだけだが子どもも大人も楽しめるのではないだろうか。
2) 飛行距離を競う
グライダーに工夫を凝らし、いかに長距離飛行ができるかを競う。
これも、スポンサーを見つけイベントを開催する。

人生において究極の1冊

多摩大学大学院で聴講生として、橋本大也先生の授業に参加していますが、なかなか興味深いお題が出されました。

それが、「あなたの人生において究極の1冊はなにか?1行紹介してください」というもの。
1冊だけ、というのはなかなか難しい。

それぞれの場面で力になってくれた本があり、精神力の支えになってくれた本があり、今の私の意見をうまく表現してくれている本があり、みんなに紹介したい本があり。。。
いろいろ考えた末、普遍的にチャレンジ精神を持てる1冊を選びました。
普遍的にというのは、いつの世も通用する、ということです。
いつの世も、もうこれで完璧、誰にも負けない、ということはないのです。「盛者必衰」とはこのことか、という1冊です。

これは結構、スタンダードな選択でしょうね、きっと。
私はこの本を読み始めてすぐに、それまで長年の疑問が解けたと同時に、将来に対する不安が払拭されました。私が持つ方針なら、後発で小規模組織であろうと大企業を超えることができるとカクシン(確信と革新)しました。

クリステンセン 『イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき』

今は辞めてはいけない

どんなに頭にきても、どんなに気に入らなくても、どんなに嫌でも、やりかけの仕事を放り投げて辞めてはいけません。

仕事を途中で放り投げるというのはプロフェッショナルとして端にも棒にも引っかからない、ということがそもそもありますが、今、この時期は、想像以上に厳しい世の中です。
ご存知の通りアメリカ発の不況が叫ばれて久しいですが、過去にないくらいの厳しさを今、私は実感しています。
そして思い出します。今年の秋口くらいに、大手企業のトップたちが「こんな急激な落ち込みは前例がない」と話していたことを。

MBAを共に学んだ友人たちも同様に、とてつもない状況に驚いています。
11月中旬から「ガタッ」と音を立てて経済状況が悪化したことを肌で感じています。

お客様と接したり、経営的な数字を追っているとすぐにわかりますが、会社の中だけで働いていると、わからないものです。どんなに知識、経験、技術があろうとも、再就職できるのは、あなたと採用しようとする企業がよほど恵まれている場合だけではないでしょうか。
もし、会社員をされていて、辞めようと考えているのでしたら、今は何としても堪えてください。
そして、会社とステークホルダーの利益に貢献するよう、今すぐに気持ちを切り替えましょう。

。。。と、こんなことをここで言いましたのは、今日、社員が1人辞めました。
嵐が吹き荒れる外へ出て行きました。心配しておりますが、自分で決断したことですから、検討を祈るばかりです。